ヘッドの大きさは同じでも特徴は全然違う! テーラーメイド・スリクソン・タイトリストのハイテクアイアン3モデル比較
2025/10/11
圧倒的な寛容性と飛びが進化した「P790(2025)」
初代モデルの79ミリというヘッド長をモデル名にしたテーラーメイド「P790」が登場して以降、各社のアイアンは一気にハイテク化したといっても過言ではありません。
【写真】ロフトを立てた構えで失敗する人が多い! これが正しく構えてヘッドを上から見た時の景色です
同じヘッド長さのアイアンなのに、そのハイテク性能の「中身」は違う
現在発売されている5代目の「P790(2025)」は初代から引き継がれる中空ヘッド構造で、美しいルックスと大きな寛容性&直進性を両立した複合素材アイアンです。
前作より強度が20%アップした(7番アイアン比較)軽量かつ高い反発の新素材をフェースに採用し、スイートエリアを最大24%もアップしています。
代を重ねるごとにシャープなアドレスビューになってきていますが、「P790(2025)」は打点中心部のバックフェース部に厚みが追加され、さらに力強さもアップ。独自の「貫通型スピードポケット」による初速性能の高さと、「スピードフォームエア充填剤」による心地いい打感に加え、番手別設計による飛ばしやすさと狙いやすさがブラッシュアップされています。
貫通型スピードポケットを採用したテーラーメイド独自の中空構造アイアン「P790(2025)」は、徹底した初速性能を実現
第一印象こそ上級者向けモデルに見えますが、寛容性と初速性能の高さは秀逸。芯を外したミスヒットでもほぼ芯を食った飛距離が得られるアイアンです。
打感も振り抜きも寛容性も高次元で実現した「ZXi5」
「P790」と同じヘッド長ながら構造はまったく異なるのがスリクソン「ZXi5」アイアン。世界中のゴルファーの間で支持されてきた前モデルに比べて長いソケットになったことは気づきにくいですが、実はそのぶんネック部が低くなっており、見た目からは想像できないほど低重心になっています。
横から見てV字形状の「ツアーV.T.ソール」を採用したスリクソン「ZXi5」は、インパクト時の接地が少なく抜けが抜群
また有名契約選手に「やさしすぎる」と言わしめた抜群の抜けを誇るV字の「ツアーV.T.ソール」も健在。非常に軟らかいS20C軟鉄コンデンス鍛造を施したボディーを採用したことで、過去最高の打感と好フィーリングも実現しています。
飛距離も高さもスピンも欲しいというニーズに応える、高い性能バランスを持ったスコアメイクアイアンといえるでしょう。
競技ゴルファーが求める操作性から、アベレージゴルファーが求める寛容性まで、「誰が使っても満足する」といえるほどアイアンに求められる要素が詰まっているこのモデル。ハーフキャビティ構造でここまでの性能を持たせているのはスゴいことだと思います。
目で追えなくなるほどの高い弾道の「T250」
美しいルックスのヘッドの中にテクノロジーが詰まっているアイアンといえば、タイトリストは外せません。
ヘッド内部のトゥ&ヒール2カ所にウエートを配置するテクノロジーは、タイトリストが特許を取得しています。
「P790(2025)」や「ZXi5」と同じヘッドサイズながら大きな左右慣性モーメントを実現し、同時に低重心化も図っている「T250」の最大の特長は、大きな落下角度が得られる高弾道性能。
「T250」は、タイトリスト特許のトゥ&ヒール内部ウエート配置で大きな打ち出し角と落下角度を実現
普段の弾道高さよりも1段、2段上の高い球は目で追えなくなるほどで、ロフトからは想像できない弾道でグリーンに止められるスコアリングアイアンです。
「ストロングロフトアイアンは飛ぶけど止まらない」の固定概念が抜けないゴルファーでも、ここで紹介した3機種はどれも1球打てば最新モデルの進化に衝撃を受けるはずです。
構えた時の安心感がありながらも決して大きさを感じない、多くのゴルファーが好むミッドサイズのハイテクアイアンは、ゴルファーが望む弾道性能を可能にした「進化を感じる」逸品ぞろいです。